【そんなに高いの⁉︎】看護師の離職率 その理由を徹底解説

看護師の離職率 看護師

日本でも比較的年収の高い看護職がなぜ、離職率が高いのでしょうか?

多忙で給与に見合っていない
セクハラ・パワハラが多い

など、色々な理由が挙げられます。実際に離職した看護師からの意見を元に、徹底解説していきます。

 

せっかく看護師になったのに

どうして辞めちゃうの?

意味もなく辞めることはしません。
辞める理由をお話ししていきます。

看護師が離職する理由 5選

悩む看護師

看護師が退職する理由は様々ありますが、実際に多い理由として挙げられるのは何でしょうか?

ここでは看護師が離職する理由について解説していきます。

1. 看護師の過酷なシフト・働き方

過剰労働
引用元:看護職員の労働実態調査結果報告について

病院で働く看護師は、基本シフト制で24時間を回しています。なので人手不足が深刻かしており、新人でも仕事の負担は計り知れません。もちろん24時間シフト制なので、夜勤も存在します。これを聞いただけでも大変な仕事だと思いますよね。

2008年には看護師2人の「過労死」が報告されています。そのことがきっかけで日本看護協会が「時間外労働,夜勤・交代制勤務等緊急実態調査」を行い、23人に1人が過労死の危険レベルに相当することがわかりました。また、調査により慢性的な疲労を自覚していた看護師は医療事故を起こすのではないかと、不安を感じていたとのことです。

命を預かる仕事なうえに、過酷な勤務体制によって体調を崩し生活にも支障が出てしまうことで、離職せざる得ない状況になっているのです。

2. 看護の勉強会や研修

病気は常に進化し続けます、それと同じ様に医療業界も常に進化を続けます。それに伴い看護師も常に学習が必要とされ、多くの勉強会や研修が設けられています。人材育成には欠かせないものですが、看護の業務が多忙なため勤務中に行われることはほとんどありません。

休日に行われた勉強会や研修の資料作りやレポートなどは、休日出勤して作成することも少なくありません。こうした過剰な学習・労働負担は、過労を引き起こしモチベーションの低下へ繋がります。看護以外の仕事量が多すぎる事などから、看護師になったのに看護業務に専念できないことが不満となり、離職するきっかけとなります。

3. 残業は当たり前

サービス残業
引用元:看護職員の労働実態調査結果報告について

人手不足や研修の参加、看護記録の作成、その他資料作成など勤務時間内には熟すことのできない仕事量がほとんどで、残業するのが当たり前となっています。また不払いや時間外手当にならない事例が多くあります。2017年に医労連が発表した「労働実態調査結果」によると、看護職員の約7割が不払い労働(サービス残業)を行なっています。

1時間前の出勤は当たり前でも給与は出ず、退勤後の残業は当たり前だけど給与は出ないのが現状です。2017年から改善は進んでいますが、人手不足による過剰労働はなかなか解決されません。

4. 職場の人間関係

パワハラ
引用元:看護職員の労働実態調査結果報告について

看護職員の離職原因には人間関係が大きく関わっています。上司や部下との上下関係や同僚との関係だったりと理由は様々です。そこで起こり得るのは、イジメ・嫌がらせです。パワハラやセクハラなど近年、日本の職場環境ではハラスメントが増加傾向にあります。もちろん看護職員の中でも問題視されています。

パワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいいます。

都道府県労働局などに設置されている相談コーナーに寄せられる相談の中でも、パワハラに関する相談件数は年々増加傾向にあるとされています。

看護師の離職要因としてもあげられています。転職するきっかけに一番多いパワハラが充満している業界でもあります。

5. 看護師からのキャリアアップ

看護師の離職理由が全てマイナスな事ばかりではありません。看護師からステップアップしていくことは、他の業界と同じくキャリアアップしていくことが可能です。具体的には、自身のスキルを磨いて活躍の場を広げたり、昇給を目指したり、より大きな病院へ転職するなど今よりも良い待遇を受けられる様にスキルアップしていけます。

そのためには、自身のキャリアについて深く考える必要があります。1人で悩むよりも看護師のキャリアに詳しい転職アドバイザーなどに相談してみることをおすすめします。

看護師を上手く続けるコツ 3選

コツ

上記で解説した「看護師の離職理由 5選」ですが、せっかく看護師になったのであれば長く続けたいですよね。

ここでは看護師を長く続けるために必要なことを解説していきます。

劣悪な労働環境の看護職ですが、続けられることがあるんですか?

正直、人によりますが続けるコツはあります。

1. 良好な人間関係を築く

どの業界でも人間関係は良好であることに越したことはありませんが、人間関係とは非常に難しいものです。更に女性が多い環境ということもあり、ギクシャクすることは少なくありません。

なので上司との関係や同僚との関係など、無理して距離感を縮める必要はありませんが、「しっかりと挨拶する」「困っている時はフォローする」などの相手の行動を意識して、良好な関係を維持していく努力をしましょう。

コミュニケーション能力を今のうちから鍛えておくことをおすすめします。

2. 看護師として意識を高める

労働時間、労働環境どれを取っても良い仕事は言えません。看護師という仕事を続けるには、意識的な暗示が必要と言えます。看護師としてどこを目指したいのか、何をしたいのかなど「自分の夢」を強く持つことが大切です。

身体的にキツい時が多くある仕事です。最後は自分を信じられる力があると心強いですよね。

「はいはい」と思う方もいると思いますが、看護師として立場を確立することや長く続けるには、絶対必要です。騙されたと思って「自分の夢」を紙に書き出して、目の届く場所に置いてみてください。絶対あなたの力になります。

3. 希望条件に合った職場で働く

看護師の仕事を長く続けるコツは、希望する勤務条件に合った職場、働きやすい職場を選ぶことが重要です。例えば「残業が少ない」「教育体制が充実している」「夜勤がない」など、人によって職場に求める条件は異なるでしょう。全て希望に合うことは難しいかもしれませんが、希望に近い条件であれば「長く続けたい」と思うはずです。

自分のライフスタイルや、目指したいポジションなどを理解したうえで、希望条件に優先順位をつけてみましょう。家探しと同じ様に「ここだけは譲れない」「こだわりたい」と思うポイントを絞りましょう。

そうすることで看護師として自分は何を求めているのか明確になり、看護師として長く続けられる最適な環境を見つけましょう。

まとめ

まとめ1

看護師の離職率とのその理由、看護師を続けるコツはいかがだったでしょうか。

看護師は医療の現場で重大な役割をし、そして劣悪な労働環境がほとんどです。そんな厳しい環境である看護職ですが、せっかく看護師になるのであれば辞める選択はしたくないはずです。しっかりと自分を持ち、自分に合った労働環境を選びましょう。

そうすれば、何の問題もなく看護師を続けることができるはずです。